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阿修羅掲示板の投稿の中でこれはと思ったものを転載します。


by wayakucha

京都市長選挙・マニフェスト型公開討論会を見に行ってきたのでご報告。

京都市長選挙・マニフェスト型公開討論会を見に行ってきたのでご報告。
http://www.asyura2.com/08/senkyo46/msg/741.html
投稿者 茶々 日時 2008 年 2 月 01 日 17:23:21: 6YmOfrLmcqc3Q


京都市長選挙・マニフェスト型公開討論会を見に行ってきたのでご報告。

 gataroさんの要望に応えて書きますが(あー、バラしちゃいました(笑)、
すみません)、正直疲れました。

 この討論会があると知った時、京都市長選挙の全候補者が一堂に会して、
各候補者が政策を述べ、市民の声から厳選した質問について討論しあう、
ということで、私は全候補者の政策が一度に比べられる大変おいしい企画だ!
と思い期待して行きました。ですが、どうやら私の考えは甘かったようです。

 念のため京都市長選挙の立候補予定者(ほぼ確定なので、以下は候補者と略し
ます)を書いておきます。
岡田登史彦、門川大作、中村和雄、村山祥栄の4氏です。

 会場に到着し、受付で今回の討論会のレジュメならびに各候補者のマニフェ
ストを渡されました。このマニフェストを見てまずげっそり。文字多すぎ。
しかもパンフレットになっているのまでありました。門川氏のパンフレット
なんてA416p(含表紙)のフルカラーで、全ページに水彩画風のイラストが入っ
ているというもの。デザイン料、印刷・製本料、いくらかかったんでしょうか。
唖然としました。かと思えば岡田氏のはA4の2つ折を1枚で、表紙が選挙ポスター
みたいなもの、これはこれで物足りなさを感じました。中村氏、村山氏のは
文字ばかり。そして文章が多すぎます。
これでは限定された場所でしか配布できないのも当然ですね…。

 まあ、マニフェストはあとで読めばいいと思い、会場に入りました。客席は
ほぼ満席になったが、主催の京都青年会議所の関係者がその約1/3を占めていた
ため、一般の来場者は120~130名くらいでした。
 その後色々と注意事項。開会後は途中退室禁止とか、野次を飛ばすなど
各候補者の発言を妨げる行為は禁止とか、色々言われて、最後に「和やかな
討論会になるよう、ご協力お願いします」と言われました。さすが京都ですね(?)
私は丁々発止で議論し、緊張感と熱気を共有できる会の方がいいんですけど。

 司会ならびにコーディネーターからの挨拶があり、各候補者が入場してきて
いよいよ開会。まず各候補者が1人2分ずつ自己紹介。当然皆自己紹介の中に
公約を1点でも多く入れたがるので、すぐ制限時間オーバーになってしまい
ました。

 そしてコーディネーターから、今回の討論のテーマとして、事前の勉強会
などで出てきた問題を提示されました。全部で5つ。「京都ブランド」
「自然環境保全」「景観条例」「教育問題」「地域コミュニティ活性化」で
した。私はこれを聞いて、私は他の多くの京都市民とは問題意識がずれて
いるのかな、と思いました。私としては「医療問題」「社会保障問題」
「雇用問題」について各候補者の考えを聞きたかったです。

 まあそれでもこの5つの問題も大事なのだろうと思って、討論を聞いて
いました。しかしコーディネーターが各候補者同士で討論するように導くのが
上手くなく、みなすぐに自分のやりたいことを単に主張するばかりになって
しまいがちで、私がこの討論会に期待していたことが十分に満たされないまま
あっと言う間に時間が過ぎてしまいました。

 しかし各候補者について、マニフェストを把握できたとまではいかなく
とも、各候補者の京都市政に対する基本的な考え方はなんとなくつかめたので
簡単に書きます。

 門川氏は、とにかく京都は1200年余の伝統があり、そこから生じるプライド
を強調していました。伝統を大切にし、プライドがあるのはいいのだが、私は、
ほかの一般人と同等毎日を地味に生きている一市民でもあるのです。プライド
ばかり強調されても困ります。伝統や、そこから生まれる高い誇りは、京都市民の
生活と地続きであってこそ存在意義があるということをわかってほしいです。

 岡田氏は、京都ニューディール政策と称して100億円緊急経済支援、保証協会の
融資枠1000億円設定といった政策を考えているそうです。経済面から京都の
発展を考えてくれるのはいいのですが、京都市の財政状況は逼迫しており、本人も
財政再建には奇策がないと認めていました。そういう意味で緊急経済支援は大変
リスクの高いものだと思います。

 村山氏は、市民の信頼を取り戻す政治をしたいとのことですが、具体的に何を
するのかがわかりにくかったです。マニフェストに書いてあることははっきり言える
のですが、それ以外のことについては抽象的な発言にとどまっていました。これは
各候補者間の討論でも同じことで、どうも村山氏は、市議会議員をつとめていた割
には政策が十分練られていないように感じました。

 中村氏は「現場労働者の雇用・労働条件を適正なものにすることを規定し、規定を
適正に守っていることを公共工事の入札条件にする」「各行政区に区民協議会を
設置し区長権限を強化、住民自治をすすめる」など興味深い政策がいくつもありま
したが、実効性や実現可能性の面で疑問に思った政策もありました。

 閉会後、討論会に関するアンケートを求められました。私にとっては不満な
ところもあっただけにあっという間に書き終えました(笑)。

 私は京都生まれではありません。だから悪く言えばよそ者です。私自身はよそ者
でも住まわせてもらっているので非常に恵まれていると思っていますが、大多数
の京都市民の皆さんは市政にどういうものを求めているのか、それが私が求める
ものとどれだけ、どのように違うかということをこの討論会で知ることができました。
まあ私としては、討論のテーマのところで書いた通り、かなりのずれを感じまして、
悩みながら帰途につきました。
by wayakucha | 2008-02-01 23:52